「CompTIAのProject+とSecurity+、結局どっちを先に取ればいいの?」
CCNAを取り終えて次の資格を探しているエンジニアから、よく聞かれる質問です。
結論から言うと、ITエンジニア・インフラエンジニアなら、まずSecurity+を優先するのがおすすめです。この記事では、その理由を、実際にProject+・Security+・CCNA・CCNPすべてを取得した現役インフラエンジニアの立場から、CompTIA公式の最新情報(2026年6月時点)とあわせて解説します。
一般論ではなく「両方とも自分で受けて合格した」視点で、難易度・勉強時間・転職での評価まで正直に比較します。
結論:迷ったらSecurity+を先に。PM志向ならProject+
最初に結論を整理します。
- インフラ・セキュリティ・運用などの技術職を目指すなら → Security+を先に
- チームリーダーやPM(プロジェクト管理)に興味があるなら → Project+を先に
- どちらにも興味があり迷うなら → Security+を先に取り、次にProject+
理由はシンプルで、Security+のほうが市場での評価・需要が高く、技術職のキャリアに直結するからです。Security+はCompTIA公式が「最も広く認知された資格」と位置づけ、米国防総省のDoD 8140対応資格にもなっているなど、世界的な通用度が高い。一方Project+は「IT寄りのPM入門資格」で、評価される場面がPM領域に限られます。
具体例として、私自身はSecurity+ → Project+の順で取得しました。後述しますが、この順番には学習効率の面でも明確なメリットがありました。
それでは、両資格を一つずつ見ていきます。
CompTIA Project+とは
Project+は、ベンダーニュートラルな「IT寄りのプロジェクトマネジメント入門資格」です。
特定のツールに依存せず、プロジェクトの計画・実行・管理に必要な普遍的な知識を問います。受験資格(前提条件)がなく、誰でも挑戦できるのが特徴です。
最新試験はPK0-005(V5)。最大90問・90分で、710点(900点満点)以上で合格。出題は「プロジェクト管理の概念(33%)」「ライフサイクル(30%)」「ツールとドキュメント(19%)」「ITとガバナンスの基礎(18%)」の4分野です。CompTIAの推奨経験は、IT環境でのプロジェクト管理6〜12ヶ月相当とされています。
PMの基礎を体系的に学びたい人の「最初の一歩」に向く資格です。なお、詳しくはCompTIA Project+とは?出題範囲・取得価値を解説にまとめています。
CompTIA Security+とは
Security+は、ITセキュリティの基礎を証明する、世界的に最も認知度の高いセキュリティ入門資格です。
脅威・攻撃・脆弱性への対処から、セキュリティ設計、運用、リスク管理まで、セキュリティの実務に必要な土台を幅広くカバーします。CompTIA公式も「the most widely recognized credential(最も広く認知された資格)」と明記しています。
最新試験はSY0-701(V7)。最大90問・90分で、750点(900点満点)以上で合格。出題は「一般的なセキュリティ概念(12%)」「脅威・脆弱性・緩和策(22%)」「セキュリティアーキテクチャ(18%)」「セキュリティ運用(28%)」「セキュリティプログラム管理(20%)」の5分野です。推奨経験はNetwork+相当の知識+セキュリティ/システム管理の実務2年。米国のDoD 8140対応資格でもあります。
技術職、とくにインフラ・セキュリティ・運用に進みたい人にとって、実務評価に直結する資格です。
比較表(公式準拠・2026年6月時点)
| 項目 | Project+ | Security+ |
|---|---|---|
| 試験番号 | PK0-005(V5) | SY0-701(V7) |
| 問題数 | 最大90問 | 最大90問 |
| 出題形式 | 選択式+パフォーマンスベース | 選択式+パフォーマンスベース |
| 試験時間 | 90分 | 90分 |
| 合格点 | 710 / 900 | 750 / 900 |
| 受験料 | 390米ドル(米国公式)※円は要確認 | 425米ドル(米国公式)※円は要確認 |
| 日本語 | 対応 | 対応 |
| 推奨経験 | PM実務6〜12ヶ月相当 | Network+ + 実務2年 |
| 有効期限 | 3年(CE更新) | 3年(CE更新) |
| 出題分野 | 4分野 | 5分野 |
| 主な領域 | プロジェクト管理 | ITセキュリティ |
| 国際評価 | 入門PM資格 | DoD 8140対応・高評価 |
※受験料はCompTIA米国公式の表示額です。日本円での受験料は変動するため、Pearson VUEの申込画面で最新額をご確認ください。
難易度比較
総合的な難易度はSecurity+のほうが高めです。
3つの観点で差があります。
- 合格点:Project+が710、Security+が750(いずれも900点満点)。Security+のほうが要求水準が高い。
- 出題範囲の広さ:Security+は5分野にわたり、暗号、攻撃手法、ネットワークセキュリティなど技術的な深さが求められます。Project+はPMの概念が中心で、技術的な暗記の重さは相対的に軽い。
- 推奨経験:Project+は6〜12ヶ月相当、Security+はNetwork++実務2年相当。前提とされる知識量が違います。
私の体感でも、Security+は用語と仕組みの理解に時間がかかりました。Project+は、プロジェクトの流れをイメージできれば解ける問題が多く、暗記の負荷は軽めでした。
「腰を据えて取り組むSecurity+」「短期で狙えるProject+」というイメージが近いです。
勉強時間比較
勉強時間もSecurity+のほうが長くかかるのが一般的です。
範囲が広く深い分、必要なインプット量が多いためです。
| 資格 | 一般的な目安 | 補足 |
|---|---|---|
| Security+ | 数週間〜2,3ヶ月 | 前提知識の有無で大きく変動 |
| Project+ | 数週間〜1ヶ月 | PMの概念理解が中心 |
私の場合は、Security+を取得済みの状態でProject+に挑み、約1週間で合格できました。ただしこれは「CompTIA試験特有の日本語訳のクセ」にSecurity+で慣れていたからこそ。初めてCompTIAを受ける人が1週間で受かるという意味ではない点は強調しておきます(勉強法の詳細はこちらの体験記に書いています)。
この「先にSecurity+でCompTIA形式に慣れると、Project+が短期で取りやすい」というのが、私がSecurity+を先に推す実務的な理由のひとつです。
転職市場での評価比較
技術職の転職では、現状Security+のほうが評価されやすいと感じます(ここは公式データではなく、私の市場感です)。
Security+は、セキュリティ職・インフラ職の募集要件や歓迎条件として挙がる場面が多く、国際的にも通用度が高い(DoD 8140対応など)。一方Project+は、PMやプロジェクトリーダー職を志向する文脈で意味を持ちますが、日本ではまだ知名度が高いとは言えません。
採用側の視点で見ると、「インフラエンジニア募集」にSecurity+保有者が応募してくれば、セキュリティ基礎の証明として加点しやすい。Project+は、職種がPM寄りでないと評価軸に乗りにくいのが実情です。
ただし、資格はあくまで「きっかけ」。どちらも“持っているだけで内定”という性質のものではありません。求人での実際の評価は、応募先・職種・地域で変わるため、転職サイトで自分の対象職種の要件を確認することをおすすめします。
どんな人に向いているか
タイプ別に整理します。
| あなたのタイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| CCNAの次を探すインフラ志望 | Security+ | 技術キャリアに直結、需要が高い |
| セキュリティに進みたい | Security+ | 領域がそのまま実務 |
| 将来PM・リーダーを目指す | Project+ | PMの基礎を体系化できる |
| CompTIA自体が初めて | Security+(または軽くProject+で形式慣れ) | 試験形式に慣れると後が楽 |
| とにかく短期で1つ取りたい | Project+ | 範囲が狭く短期で狙える |
私が実際に両方取得して感じた違い
ここは体験ベースで正直に書きます。
取得順はSecurity+ → Project+でした。 結果的にこの順番が学習効率の面で正解でした。Security+でCompTIA特有の言い回し(英語からの翻訳調で、独特の日本語になりがち)に慣れていたため、Project+では問題文の読み解きでつまずかず、内容理解に集中できたからです。
得られる“役立ち方”も違いました。 Security+で学んだ脅威・対策・暗号の知識は、インフラの現場(ファイアウォール設定やアクセス制御など)でそのまま効きました。一方Project+は、普段なんとなくやっていたプロジェクトの進め方が、用語と流れで言語化され、チーム内での会話や段取りに役立ちました。「手を動かす知識のSecurity+」「立ち回りの知識のProject+」という感覚です。
難易度の体感差。 Security+は腰を据えて取り組む必要がありましたが、Project+はSecurity+取得後だったこともあり、短期で合格できました。もし逆順(Project+を先)にしていたら、Security+の重さに面食らっていたかもしれません。
両方取る価値はあるか? 技術職を軸にしつつPMにも関わる立場なら、両方持っておく意味はあります。私はインフラを主軸にしながらProject+でPMの土台も押さえる形にしました。ただし「まず1つ」なら、繰り返しになりますが技術職はSecurity+が先です。
結論:技術職はSecurity+から。PM志向ならProject+から
最後にまとめます。
- 難易度・勉強時間ともにSecurity+のほうが重いが、その分市場評価・需要が高い
- CCNAの次を探す技術職・インフラ志望なら、Security+を先に取るのがおすすめ
- PMやリーダー職に興味があるなら、Project+を先に取る選択もアリ
- CompTIAが初めてなら、先に形式に慣れる意味でも段取りを考えると学習が楽になる
- どちらも有効期限は3年(CE更新が必要)。取得後の維持も視野に入れて選ぼう
私自身は「Security+で土台を固め、Project+でPMの視点を足す」という順番に満足しています。あなたの目指すキャリアに合わせて、最初の一歩を選んでみてください。
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※本記事の試験仕様はCompTIA公式サイト(Project+/Security+認定ページ・公式FAQ)にもとづき、2026年6月時点で確認した内容です。受験料・試験仕様・試験バージョンは変更される場合があるため、申込前にCompTIA公式およびPearson VUEで最新情報をご確認ください。


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